事件の流れ

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2022年(令和4年)7月8日金曜日午前11時30分頃。

2日後の日曜日に第26回参議院議員通常選挙を控え、選挙応援のため奈良市の近鉄大和西大寺駅前で街頭演説をしていた安倍晋三元首相が銃撃された。

犯人は奈良市に住む元海上自衛隊員の山上徹也(41)という男で、その場で取り押さえられ逮捕された。

犯行に使われた銃器はハンドメイドだと思われる。

これを受け選挙のため各地で遊説していた閣僚には帰京の指示が出され、岸田文雄首相も遊説先の山形県から急きょ東京の首相官邸に戻った。

岸田首相は午後2時すぎに記者団の前で会見。

心肺停止の状態で病院に搬送された安倍晋三氏の容体を心配しながら「いずれにせよ、民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行であり、決して許すことはできない。最大限の厳しい言葉で非難する」と述べた。

テレビはこのニュースを速報で伝え、銃撃の瞬間を捉えた映像や、心臓マッサージを受ける倒れた安倍元首相の姿、東京から奈良へと向かう安倍昭恵夫人の姿などが報道された。

安倍晋三氏が搬送された奈良県立医科大学付属病院はその日、8日午後6時すぎに記者会見を開き、安倍晋三氏が同日午後5時3分に死亡したと発表。死因は銃撃による失血死だった。

元首相が銃撃されて亡くなるというニュースは、日本のみならず世界的にも多くの人たちに衝撃を与えた。

大手5紙(読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、日本経済新聞)は、翌日7月9日付けの一面で「安倍元首相 撃たれ死亡」と全く同じ見出しで報じ、米国メディアである、NBC、FOX、CNN、NPR、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなどは「Assassination」=「暗殺」という言葉でこの殺害事件を報じた。


犯人の供述

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自分がこの事件を知ったのは職場のテレビ。

その日はどのチャンネルに変えてもこのニュースばかりだった。

介護施設に入居する高齢者たちも「恐ろしいね」と言いながらテレビを見ていた。

安倍晋三元首相は67歳。

1993年に自民党から出馬し初当選、2006年に当時戦後最年少となる52歳で内閣総理大臣に就任。

祖父は故岸信介元首相で、父は故安倍晋太郎元外相という政治家の家系。

第1次政権(2006年〜2007年)第2次政権(2012年〜2020年)を合わせた首相在任日数は3188日で憲政史上最長。

もっとも長く日本の首相を務めた。

銃撃事件の2日後に行われた参議院議員選挙では、自民党は選挙区で45、比例代表で18の合わせて63議席を獲得。選挙前の55議席を大きく上回り大勝。

公明党は13議席を獲得した。

これで憲法改正に前向きな自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の4党の獲得議席の合計が93議席となり、憲法改正の発議に必要な参議院全体(現在の定数は245人)の3分の2の議席を上回った。

歴史的な事件なだけに、日本のマスコミの報道は加熱気味だ。

安倍元首相を銃撃した男の供述として「宗教団体のメンバーを狙おうとしたが、難しいと思い、安倍元総理を狙った」「母親が団体にのめり込み、多額の寄付をするなどして家庭生活が、めちゃくちゃになった」「団体に恨みがあり、安倍元総理が近しい関係にあると思ってねらった。もともとはこの宗教団体の幹部を殺害しようとしたが、できなかったので元総理を銃で撃つことにした」という内容が報道されている。

この供述だけを見ると、政治的な思想犯ではない印象だ。


それでも日常は続いていく

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自分も7月10日(日曜日)の投票日には投票所に行って来た。

仕事は相変わらず忙しく、認知症の対応に振り回されている。

介護施設のテレビでは、なるべく暗いニュースは流さないようにと、録画した「のど自慢」や「水戸黄門」が流されている。

5年後10年後、この事件がどう評価されるのかが気になるところだ。

他のニュースのように新しい事件に取って代わられ「あぁ、そんなこともあったね」と記録の中に埋もれていくのか、「思えばあの事件が転機だった」と何かを変えるきっかけになるのか。

新型コロナウイルスの感染者が12日、7万5,453人となり4か月半ぶりに7万人を超えた。

東京では、1万1,511人の感染が確認され、こちらも4ヶ月ぶりに都内の1日の感染者数が1万人を上回った。

為替相場の円安も続いている。

こちらは24年ぶりとなる1ドル=137円台前半。

12日の日経平均株価は前日比475円64銭安の2万6,336円66銭で終えた。

ロシアによるウクライナ侵攻は現在進行形。

フィリピンでは新しい大統領にフェルディナンド・ロムアルデス・マルコス・ジュニア氏(故マルコス元大統領の息子)が選ばれ、イギリスではボリス・ジョンソン首相が辞任した。

2022年後半はどんな年になるのだろう。






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