ケアマネ試験
2023年(令和5年)12月4日に第26回ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の合格者が発表された。
今年の受験者数は 5万6,532人(厚労省HPより)
このうち、全国で 1万1,844人が合格した(合格率20.9%)
東京都の場合、受験者数 4,766人、合格者 1,162人、合格率 24.4%という結果だった。
合格基準点は「介護支援分野」17点/25問「保健医療福祉サービス分野」24点/35問。
(東京都福祉保健財団発表)
前回第25回試験の受験者数が 5万4,406人で合格者は 1万0,328人(合格率19.0%)
合格基準点は介護支援分野が18点、保健医療福祉サービス分野が26点だった。
第26回試験では合格率が20%を超え、前回より合格者が 1,516人増えた。
今年も1万人を超える人が新たにケアマネ試験に合格したことになる。
多くの人が日々の仕事をこなしながら試験勉強に取り組んだと思うと、合格した方には「おめでとう」と伝えたい。
ケアマネ試験に合格しただけではケアマネ資格はもらえない
ケアマネ試験は正式には「介護支援専門員実務研修受講試験」という。
介護支援専門員=ケアマネージャーなので、ケアマネ試験とはケアマネの実務研修を受講する資格を得るための試験だ。
ケアマネ資格に必要な研修を受ける資格を手に入れただけなので、この時点ではケアマネ資格はまだもらえない。
ケアマネ試験の合格者は、このあと各都道府県で行われる「実務研修」を受講する流れになる。
研修時間は合計87時間以上。
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2023年(令和5年)12月4日に第26回ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の合格者が発表された。
今年の受験者数は 5万6,532人(厚労省HPより)
このうち、全国で 1万1,844人が合格した(合格率20.9%)
東京都の場合、受験者数 4,766人、合格者 1,162人、合格率 24.4%という結果だった。
合格基準点は「介護支援分野」17点/25問「保健医療福祉サービス分野」24点/35問。
(東京都福祉保健財団発表)
前回第25回試験の受験者数が 5万4,406人で合格者は 1万0,328人(合格率19.0%)
合格基準点は介護支援分野が18点、保健医療福祉サービス分野が26点だった。
第26回試験では合格率が20%を超え、前回より合格者が 1,516人増えた。
今年も1万人を超える人が新たにケアマネ試験に合格したことになる。
多くの人が日々の仕事をこなしながら試験勉強に取り組んだと思うと、合格した方には「おめでとう」と伝えたい。
ケアマネ試験に合格しただけではケアマネ資格はもらえない
ケアマネ試験は正式には「介護支援専門員実務研修受講試験」という。
介護支援専門員=ケアマネージャーなので、ケアマネ試験とはケアマネの実務研修を受講する資格を得るための試験だ。
ケアマネ資格に必要な研修を受ける資格を手に入れただけなので、この時点ではケアマネ資格はまだもらえない。
ケアマネ試験の合格者は、このあと各都道府県で行われる「実務研修」を受講する流れになる。
研修時間は合計87時間以上。
東京都の場合、前期課程、実習、後期課程というスケジュールで、合計87時間の講義・演習に加え、居宅介護支援事業所での原則3日間の実習がある。
受講料は 5万2,800円。
オンラインで受けられるものもあるが、仕事をしながらこの講義と演習、実習をこなすのはなかなか大変だ。
長い時間をかけ何とかこの実務研修を終えてもまだケアマネと名乗ることはできない。
次は「介護支援専門員登録申請」と「介護支援専門員証交付申請」がある。
なんのこっちゃと思われるかも知れないが、要は行政手続きに関する手数料を払えということだ。
東京都の場合、ケアマネとして登録するのに 1,500円。
顔写真の付いた「介護支援専門員証」を作るのに 1,000円かかる(2023年現在)
申請後に「登録通知書」と「介護支援専門員証」を受け取ると、これで晴れてケアマネージャー資格を得たことになる。
ただしこの資格の有効期間は5年間なので、5年ごとに更新研修を受けなければケアマネ資格は失効になる。
更新研修は実務経験の有無、更新回数によって異なり、東京都の場合、32時間、54時間、88時間などに別れる。
受講料はそれぞれ32時間研修 2万3,800円。54時間研修 2万8,500円。88時間研修 5万8,300円となっている。
(詳しくは東京都福祉保健財団のHPで)
ケアマネへの道
ここでざっとケアマネージャー資格を取るまでの行程をおさらいしておこう。
ケアマネ試験受験資格を得る
(注:各都道府県により差異あり)
ケアマネの未来
自分は介護施設で働く現役の介護職で、ケアマネ試験の受験資格条件もクリアしているが、ケアマネ試験を受ける予定はない。
個人的にケアマネに向いていないというのが大きいが、試験の難しさ(合格率20%)と実務研修や更新研修などに時間とお金がかかることを考えると、二の足を踏んでしまう。
2023年11月8日に衆議院の厚生労働委員会で、このケアマネ更新研修について取り上げられた。
ある議員から「更新研修が大変だからケアマネにはなりたくないという声もある」「受講料に格差があって一部の都道府県では非常に高額」との指摘があり、それに対して武見敬三厚生労働大臣はこう答えている。
受講料は 5万2,800円。
オンラインで受けられるものもあるが、仕事をしながらこの講義と演習、実習をこなすのはなかなか大変だ。
長い時間をかけ何とかこの実務研修を終えてもまだケアマネと名乗ることはできない。
次は「介護支援専門員登録申請」と「介護支援専門員証交付申請」がある。
なんのこっちゃと思われるかも知れないが、要は行政手続きに関する手数料を払えということだ。
東京都の場合、ケアマネとして登録するのに 1,500円。
顔写真の付いた「介護支援専門員証」を作るのに 1,000円かかる(2023年現在)
申請後に「登録通知書」と「介護支援専門員証」を受け取ると、これで晴れてケアマネージャー資格を得たことになる。
ただしこの資格の有効期間は5年間なので、5年ごとに更新研修を受けなければケアマネ資格は失効になる。
更新研修は実務経験の有無、更新回数によって異なり、東京都の場合、32時間、54時間、88時間などに別れる。
受講料はそれぞれ32時間研修 2万3,800円。54時間研修 2万8,500円。88時間研修 5万8,300円となっている。
(詳しくは東京都福祉保健財団のHPで)
ケアマネへの道
ここでざっとケアマネージャー資格を取るまでの行程をおさらいしておこう。
ケアマネ試験受験資格を得る
条件が指定業務(介護福祉士など)を5年以上かつ900日以上経験していること。
介護福祉士試験受験資格=実務経験3年以上+実務者研修の受講なので、実質8年間の実務経験必要。
↓
ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)受験
「介護支援分野」「保健医療福祉サービス分野」という2つの分野ともに正答率70%以上の得点を取る(合格基準点には難易度による補正が入る)
第10回試験の合格率10.1%〜第26回試験の合格率20.9%
↓
介護支援専門員実務研修受講
各都道府県で行われる実務研修を受講。研修時間は合計87時間以上。
↓
登録申請、交付申請を行う
「介護支援専門員登録申請」と「介護支援専門員証交付申請」を行う。
手数料を取られる。
↓
ケアマネ資格取得(ただし有効期限は5年間)
介護支援専門員(ケアマネ)として実務に就くことができるようになる。
↓
5年目更新研修(更新1回目)
ケアマネとして実務経験をこなし、初めての資格更新研修。
更新研修88時間。
↓
10年目更新研修(更新2回目)
ケアマネとして実務経験をこなし、初回更新研修88時間を終了している。
更新研修32時間。
↓
ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)受験
「介護支援分野」「保健医療福祉サービス分野」という2つの分野ともに正答率70%以上の得点を取る(合格基準点には難易度による補正が入る)
第10回試験の合格率10.1%〜第26回試験の合格率20.9%
↓
介護支援専門員実務研修受講
各都道府県で行われる実務研修を受講。研修時間は合計87時間以上。
↓
登録申請、交付申請を行う
「介護支援専門員登録申請」と「介護支援専門員証交付申請」を行う。
手数料を取られる。
↓
ケアマネ資格取得(ただし有効期限は5年間)
介護支援専門員(ケアマネ)として実務に就くことができるようになる。
↓
5年目更新研修(更新1回目)
ケアマネとして実務経験をこなし、初めての資格更新研修。
更新研修88時間。
↓
10年目更新研修(更新2回目)
ケアマネとして実務経験をこなし、初回更新研修88時間を終了している。
更新研修32時間。
(注:各都道府県により差異あり)
ケアマネの未来
自分は介護施設で働く現役の介護職で、ケアマネ試験の受験資格条件もクリアしているが、ケアマネ試験を受ける予定はない。
個人的にケアマネに向いていないというのが大きいが、試験の難しさ(合格率20%)と実務研修や更新研修などに時間とお金がかかることを考えると、二の足を踏んでしまう。
2023年11月8日に衆議院の厚生労働委員会で、このケアマネ更新研修について取り上げられた。
ある議員から「更新研修が大変だからケアマネにはなりたくないという声もある」「受講料に格差があって一部の都道府県では非常に高額」との指摘があり、それに対して武見敬三厚生労働大臣はこう答えている。
「更新研修はケアマネジャーの専門性を高めて資質を向上させていくために重要な役割を持つもの」「ケアマネジメントの質の向上と人材確保に向けて、今後、関係者の意見をしっかり聞きながら必要な方策を検討していきたい」
2023年12月1日付けの北海道新聞にはこんな記事も載った。
「ケアマネ不足道内で深刻 サービス提供に遅れも 背景に資格要件の厳しさ」
記事によると、介護計画を作るケアマネジャー(ケアマネ)の不足が道内で深刻化しており、要介護認定を受けてもすぐにサービスを受けられない地域があるほか、町内で介護計画が作れず近隣自治体の事業所に依頼するケースも出ているという。
少子高齢化でどこの業界も人手不足だが、介護福祉業界は低賃金重労働というイメージもあってなかなか人が集まらない。
今後介護を必要とする高齢者が増えることを考えると、介護福祉業界の人手不足問題は深刻だ。
今回のケアマネ試験に合格した 1万1,844人に続く介護人材を確保するためにも、ケアマネの更新研修のような時間とお金のかかる制度の改革、介護福祉業界の処遇改善、賃金アップを政府も検討せざる得ないだろう。
ケアマネ試験やケアマネージャーの存在自体も今後大きく変わるかも知れない。
変わらなければ、介護業界に未来はない。
「ケアマネ不足道内で深刻 サービス提供に遅れも 背景に資格要件の厳しさ」
記事によると、介護計画を作るケアマネジャー(ケアマネ)の不足が道内で深刻化しており、要介護認定を受けてもすぐにサービスを受けられない地域があるほか、町内で介護計画が作れず近隣自治体の事業所に依頼するケースも出ているという。
少子高齢化でどこの業界も人手不足だが、介護福祉業界は低賃金重労働というイメージもあってなかなか人が集まらない。
今後介護を必要とする高齢者が増えることを考えると、介護福祉業界の人手不足問題は深刻だ。
今回のケアマネ試験に合格した 1万1,844人に続く介護人材を確保するためにも、ケアマネの更新研修のような時間とお金のかかる制度の改革、介護福祉業界の処遇改善、賃金アップを政府も検討せざる得ないだろう。
ケアマネ試験やケアマネージャーの存在自体も今後大きく変わるかも知れない。
変わらなければ、介護業界に未来はない。
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